古木 巨木 本文へジャンプ
木は大きくなると神秘的になる
 古木、巨木の情報を得ると尋ねてみたくなるものだ。 見物したことのあるものを集めてみた。
 北濃や飛騨には多くの巨樹、古木が存在する。代表的なものは石徹白の大杉だろう。
 
石徹白の大杉
推定樹齢1800年
 
善勝寺 江戸彼岸
樹齢400年

治郎兵衛のイチイ 
推定樹齢3000年


杉の大木

001 神迎えの杉

 郡上市大和町に長良川の支流栗巣川がある。古今伝授の里として整備されている。東氏館跡庭園やField Museumがあり、和歌の故郷として親しまれている。
 その一角に明建神社があるが、桜並木の参道の両端に大杉が鎮座している。

 神迎えの杉は神社の鳥居傍にそびえている。樹齢700年。

 神帰りの杉とついになっている。

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002 神帰りの杉
 こちらの杉は参道の外れにあり、神様をお送りする杉だという。こちらも樹齢700年。
 1806年に落雷があり、傷ついたが生き残ったとの記録が残されている。今も中が空洞になっている。

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イチイの古木

003 治郎兵衛のイチイ
 
 荘川町の一色に北野農村公園があり、背後の斜面がササユリの群落となっている。6月下旬には沢山の花が咲く。
 その一角に推定樹齢三千年のイチイが倒れそうに立っている。支柱やワイヤーで支えられているのが痛々しい。
 国指定の天然記念物だ。イチイは墓守の木として植えられることが多く、長い年月切られずに残る理由ではないだろうか。

推定樹齢3000年と記されているがどうだろう?
         
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004 源太郎のイチイ
 高山市清見町、夏厩の道路わき、夏厩八幡神社の旅所に移植されている。道路工事で邪魔になったようだ。伐採されずに残されたのは墓守の木(墓標)であるからか。

 イチイの木は育ちが遅い。これだけの大きさになるには長い年月がかかっている。
 清見町指定保存樹 樹齢などは不明。

          
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杉の大木

005 天狗杉
 高槻の本山寺からポンポン山に通じる東海自然歩道にある。本山寺山森林づくりの会が施業している稜線の本山寺山頂上近く登山道わきに聳えている。
 ハイカーたちの恰好の休み場となっている。大杉は道行く人々を守っているがごとくだ。

            
チョット乱れた枝ぶりだが、剪定するのもためらわれる。
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サクラの古木

006 嶽見桜
 飛騨街道は、以前は国道41号が通っている飛騨川沿いではなく西側の山間部を関から金山に抜けていた。その旧街道が金山に抜ける峠が袋坂峠だ。今はトンネルが峠の下を通っていて、峠には狭くて急な路が登っている。
 峠には樹齢300年の江戸彼岸桜がでんと鎮座している。まだまだ元気で壮年の姿だ。また、峠からは東方に御嶽山を望むことができる。残雪の嶽と満開の桜を愛でる少ないタイミングを得る幸運を満喫したい。
 桜の名前はそれで嶽見桜と名付けられている。峠の少し下に広場があり、車を停められる。遊歩道を登って桜の根元に着いて振り返ってみるサクラと白い御嶽には感動する。
 まだ花見客で賑わうことのない隠れた名所だ。

             










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桜の下で遠くに残雪の御嶽山が見える

007 円光寺の枝垂桜
 長良川の中流域には谷から小さな支流が沢山流れてくる。その谷には洞と呼ばれるものが多く棚田が発達している。その一つに大間見がある。
 円光寺という古寺があり、春には枝垂桜が華やかに開花する。枝ぶりも良く隣の鐘楼トマッチして見事に咲く姿が良い。

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008 水戸野の枝垂桜
 飛騨川支流の白川(赤川、黒川の三川がある)に水戸野と言う山村があり、山裾の斜面に孤立した江戸彼岸の枝垂れサクラがある。
 訪れた時は花が終わりで若葉が出かけていた。毎年開花のタイミングが違うので何度も訪問することになる。
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009 善兵衛桜
 郡上市明宝町の道の駅附近にある。地元の人たちに愛されている古木だ。
 2021(令和3)年5月17日に善兵衛桜の太枝が折れた。  枝分かれ部分に亀裂が入り腐食が進んでいたところへ豪雨の重さで裂けるように折れてしまった。
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010 善勝寺 江戸彼岸桜
 郡上市白鳥町六の里に善勝寺がある。樹齢400年の江戸彼岸桜と花桃が自慢の寺だ。保存会が手入れを続けている。毎年4月中旬頃に桜まつりが開催される。
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011 薄墨桜
 濃尾平野を流れる根尾川の上流にある東海地方を代表するサクラの名所にある桜。散り始める頃に華の色が灰色がかることからその名がつけられている。
 有名になりすぎて整備も進み公園化した。混雑し道は渋滞。最近は訪れる気力を失っている。
 谷奥に能郷白山の残雪が華と対照的で心打たれる。

 樹齢1500年、ご老体で沢山の支柱に支えられている。
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杉の大木

012 千光寺の五本杉
 高山市の郊外に千光寺がある。円空仏を多数保有しているので拝見するのも一興である。境内まで谷筋の道を車で登ってしまうと見落としてしまうが、谷の途中にスギ林に隠されてこの大杉がある。
 道路から見るとさほど大きく思わないが、根元に行くと偉大だ。

               

013 長滝神社の大杉
 白山信仰の美濃馬場として栄えた長滝神社。境内の外れにそそりたっている大杉。名前があっても良いのだが、看板もないので定かではない。
 表参道から外れているので参道脇の銀杏の方が目立っているが、見上げると巨木だ。

              

桂の大木

014 別宮の桂と清水
 但馬の山には兎和野の桂の清水、和知の桂の清水、別宮の桂の清水が棚田の灌漑用水を供給しており、大切にされている。
 地元の人々には桂を切ると湧き水が出なくなると信じられている。
 根元近くから湧き出ている清水を見ているとそのような言い伝えが信じられるものだ。
 根元から湧き出る冷たい水は夏の盛りには身も心もリフレッシュするありがたい水だ。

 
別宮の棚田と氷ノ山
桂の清水の賜物

015 糸井の大桂
 国の天然記念物だけあって桂は神秘的だ。樹高 35m、樹幹は朽ちて80本のひこばえに囲われている。柵で囲われ ている。傾いたベンチに腰掛けてじっくり見物できる。
 推定樹齢2000年。
  樹高35M 幹周 19.2m  

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朝来市の円山川支流、糸井渓谷にある。

杉の大木

016 石徹白の大杉
 国の特別天然記念物だけあって立派な杉だ。様相は屋久島の縄文杉を彷彿させる。推定樹齢は1800年。樹高24M。半分枯れているが、元気に枝を伸ばしている。
 
 白山禅定道にあり、石徹白川の登山口から石段を登ると尾根の広場に達し、一角に鎮座している。銚子ヶ峰1810.4mから三ノ峰2128mへと登る入り口で、登山の無事を手を合わせて祈りたくなる。

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桂の大木

017 森の神大桂
 天人峡立琴の岩から下流に3kmほどの脇道に入ったところに巨大な桂があった。薄暗い森で北海道の蝦夷蕗が茂っている中に鬼気迫る雰囲気で立っていた。辺りは蕗をなぎ倒した跡と生々しい巨大なヒグマの糞があった。
 怖くなって早々にその場を立ち去った。
 林野庁森の巨人たち100選になっている。幹回り11.5m、樹齢900年と看板に書いてあった。
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杉の大木

018 神の御杖杉
 長良川中流の、郡上市美並町杉原に熊野神社がある。その参道入り口にこの大木がある。周囲9.5m、樹齢1000年の古木だ。枝が下向きに伸びているのが特徴。 
 熊野の比丘尼俊応が当地を訪れた折に土中に挿した杖が成長して大杉となったとか。ほら話が似合う名前と大きさだ。
 国の天然記念物だ。

   

桂の大木

019 兎和野の大桂
 樹齢1000年の古木だ。この木も主幹木が朽ちてひこばえが巨大化している。根元から地下水が滾々と湧き出ている様子は不思議だ。麓の田圃の大切な灌漑用水となっている。
 わが故郷の兵庫県美方郡香美町村岡地区の兎和野高原にある。背後は十国山と瀞川山で豊かな森林となっている。
 訪れると必ず清水をいただくが、飲むと寿命が延びると思う。
 
清水を汲む

桂を切ると清水が出なくなると信じられている。
   

杉の大木

020 大山の大杉
 「岐阜の名山名木」 教育出版文化協会 p59 から見つけた。大山白山神社で、境内に国の天然記念物で樹齢推定1200年、樹高36m、幹周8.9mの堂々とした杉である。
 白川の水戸野の枝垂桜辺りから林道を伝って大山白山神社にたどり着く。杉は境内にある。
   

樅の大木

021 追手神社の千年樅
 国道176号線を北から金山を貫いているトンネルを抜けて少し下った右手に追手神社がある。境内に鉄製の支柱に支えられて立っているのがこの樅の大木だ。樹高35.58m、胸周7.68m、国の天然記念物だ。
 調査で幹に空洞が見つかり、倒壊の危険性があるので支柱を施工したとある。

   

欅の大木
022 専福寺の大欅
 近年整備された荒島岳の道の駅近くに専福寺がある。その境内に鎮座している。応仁2年(1468年)の寺院建立以前から存在。欅を目当てに寺が建てられたという。
◇1935年、国指定の天然記念物
◇根回り約15m
◇途中から上が折れて屋根がかけられているので樹高は表示なし。切断後の高さ8m
◇昭和59年、枯れた主幹上部を切り落とし、腐食防止の屋根がかけられた。
◇樹齢800年以上



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日本一高い木
023 花脊の三本杉
 京都北山の隠れ里、花脊に峰定寺がある。寺の本堂(:懸崖造の観音堂)は一部崩壊している。麓の山門は傍に高野槙の古木を従えて持ちこたえている。しかし、住職夫人が一人で寺を守ることもできずに閉門され、参拝もできない。
 寺の入り口には有名となった美山荘が営業を続けている。
 日本一背の高い木はそこから舗装されていない林道を1.5km程谷を遡った谷筋にある。花脊の三本杉だ。
 日本の高木背比べ

 一位 花脊三本杉 東幹高さ62.3m 

 二位 花脊三本杉 北西幹 60.7m

 三位 笠杉 愛知県新城市 60.0m

 四位 きみまち杉 秋田県能代市 58m

 五位 花脊三本杉 西幹 57.2m

  三本杉の高さは2017年11月時点、林野庁京都大阪森林管理事務所 実測。

 笠杉、きみまち杉は現地看板の数字


「かくれ里」白洲正子著 P129に往年の観音堂の写真がある。



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欅の大木

024 野間の大欅
 1948年1月14日、国の天然記念物に指定された。樹齢推定1000年以上とされている。
 毎年夏にはアオバズクが宿としている。
 かってあった蟻無宮の境内でご神木であったという。
 近づいてみると四方に枝を広げた姿が巨大で森の中に入ったような感覚になる。

 




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杉の大木

025 屋久島の紀元杉
 屋久島の縄文杉は根元から見上げると杉とは思えない巨人の足のように思える。沢山の観光客が訪れるので根元を踏まないように見学路と架台が設けられている。あいにく濃いガスで写真のいいのが撮れなかった。
撮れなかった。 代わりに紀元杉を掲載する。その姿も威風堂々たるもので太古の時代にタイムスリップしたように原生林に入った感覚で見上げた。
樹高19.5m
胸高周8.1m
樹齢 推定3000年
屋久杉はほかにも多数見ることができたが、もう伐採されることはないだろうから末永く未来への遺産となることを祈る

 



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銀杏の大木
026 飛騨国分寺の大銀杏
 高山の街中にある国分寺の境内にある大銀杏。秋のある日に一斉に葉を落とす。すると雪が降り出すと言われている。。
樹高28m
胸高周10m
樹齢 推定1200年

樹幹の所々に乳のような気根を垂れているが、俗に「乳イチョウ」の名がある。乳の出ない母親がお参りすると乳が出るようになると言われる。
 



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樫の古木
027津保川上之保八幡社の樫
 関市津保川流域に上之保がある。「ほほえみの湯」がにぎわっているが、その対岸の谷入り口付近に八幡神社がある。古い神社らしく杉の大木が境内に林立している。鳥居の右手に数本の細い幹が絡み合ってねじれたように太い幹を構成した樫の古木がある。看板も何もなく教えられないと気づかない大木だ。社殿横の大きな榊とともに隠れ銘木と言える。

樹齢 推定450年

 
榊の古木


八幡神社のねじれ樫
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栃の大木      平家平
028 栃の古木 平家平
 大野市指定の天然記念物。樹齢400年以上、幹周り7.2m、枝張り31.4m、樹高26m。付近の山林196haは自然保護を目的として平成8年に大野市が買い取っている。ここは広場があり、栃は少し登ったところに南側の急斜面を背にすっと立っていてまだまだ若々しい。あたりには二輪草の群落もあった。
  栃の木広場に立っている。
 


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2019年5月18日 平家平から姥が岳登山

杉の大木      七宗町 神渕神社
029 杉の大木
 西暦954年頃に建立された神渕神社。その境内に樹齢800年、樹高47.6m、目通し周長10.0mの大杉が立っている。
  神社の裏山が崩れて根元が埋まったが、枯れずに残ったという。
 参道には摩崖文字 
御佩郷(みはぎごう) が彫られている。
 
龍門寺傍の甚五郎桜

麓にある龍門禅寺には甚五郎桜や菩提樹の古木もある。

 
竜門寺境内の菩提樹


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神渕神社参道の崖にある摩崖文字 御佩郷

030 西光寺の大杉 

別名 弘法杉 昭和41年10月、勝山市の天然記念物に指定

  樹齢 500年

  樹高35メートル

  目通り樹周 約9メートル

まるで髪を振り乱した山姥のごとく四方八方に枝を伸ばしているのあしう杉の特徴か。
2024/3/15撮影

 
白山神社の境内


031 岩屋の大杉
勝山市北郷、岩屋川上流にある岩屋観音の境内に鎮座している。

樹高 33m

目通り幹囲 17.0m

推定樹齢 500年

象の鼻のように曲がった大枝が地上に着くと洪水が起こるとの伝承がある。
2024/3/15撮影
 


栃の大木      荘川町 野々俣


032 七福栃
 七本の枝を点に突き上げている。蕪の上で七福神が踊っているように見えて命名されたとある。鬼気迫る森を作り出した姿は緊張感をもって眺められる。
樹高 25m
幹周囲 1.5mの高さで7.4m
樹齢 推定 500年

2018/6/21撮影

国道156号、ひるが野から北に下った野々俣から国道を離れて集落を抜け東海北陸自動車道の真下から歩道がある。
 


檜の古木
033 千本檜 高沢観音
 高沢観音の本堂広場に多数の枝を伸ばした檜がある。両面宿儺が杖にしていた檜の枝から育ったとか。本堂は懸崖造りで裏側に小さな洞があり、清水が湧き出ている。命の水だとか。

樹高 20m
 本堂に向かって右半分の枝多数が枯れているのは残念だ。

 
本堂と千本檜

2024/3/19撮影


タブの古木
034 タブノキ 国神神社
 昭和23年の福井大震災で大杉、大銀杏、大欅などが消失。この木の実が残ったとある。 今は橋の袂の道路わきでしっかりと枝を張っている。
 丸岡城の近くにあり守られている。近くにはキリシタン灯篭も残されていた。

樹高 20m
推定樹齢 450年
 


タブノキは常緑樹だ

2024/3/28撮影